LGBTに関する用語集

ここではGID(性同一性障害)関する用語またはセクシャルマイノリティー に関する用語を簡単にご紹介します。なお、使う人によっても様々な意味合いを持つ場合が有りますので、一つの解釈として捉えてください。

あ行

アウティング(outing)

本人の承諾なく、本人以外の人が、その人がセクシュアル・マイノリティであることを他の人に言うこと。

アライ(ally)

LGBTQ+(セクシュアル・マイノリティ)に理解のある人。理解者、支援者、応援者のことを言います。

アロマンティック(aromantic)

恋愛感情を持たない人のことを言います。

異性愛者

恋愛対象が、異性に向かう人を言います。

Aセクシュアル(asexual)

ア・セクシャル(エーセクシャル)などと読む。(恋愛感情や)性的欲求を持たない人のことを言います。

インターセクシュアル/インターセックス/IS

「半陰陽」「ふたなり」と呼ばれてきた。様々なタイプがあり、性染色体・性腺・外性器など身体の性別(SEX)が明瞭でない人々を総称する。近代医学では、インターセックス児が生まれた場合、どちらかの性を判定し、養育上の性に合わせて内外性器を切除・形成することが奨励されてきた。しかし最近になって、養育上の性と一致しない性自認が発達したケースが報告されるようになり、治療方針の見直しが議論されている。

Xジェンダー(エックスジェンダー)

自身の性自認が、「女性」「男性」といった枠組みにあてはまらない人のことを言います。主に日本語圏で使われている表現です。

FTM(エフティーエム)

Female to Male(女性から男性へ)という意味。出生時に「女性」の性別を割り当てられたが、「男性」として生きることを望む人のことを言います。トランスジェンダー男性のこと。

MTF(エムティーエフ)

Male to Female(男性から女性へ)という意味。出生時に「男性」の性別を割り当てられたが、「女性」としてとして生きることを望む人のことを言います。トランスジェンダー女性のこと。

SRS(sex reassignment surgery)

日本語訳すれば性別再判定(性別再適合)手術、いわゆる性転換手術の略称。(最近では前者の訳が強いです)海外では、厳密には生物学的性別の変更ではないために、GRS(gender reassignment surgery)が使われることもある。

LGBT(Q/Q+)

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーをはじめとするセクシュアル・マイノリティの総称です。「Q」は、Queer(クィア)や Questioning(クエスチョニング)の頭文字です。「+」は、より多様な性を包括的に表しています。

おかま

ゲイや女性的な男性を表します。差別的ニュアンスを含みます。

おなべ

主にftmが水商売の際に使用します。

か行

カミングアウト

自分に関する事柄を他者にうち明けること。現在では様々な場面で用いられるが、同性愛者が自分のことを「同性愛者である」と公にすることで人間性の回復を求めた運動から生まれた言葉。 性同一性障害では生まれた性のまま生活している人が、自分の希望を告白したり、すでに自分の希望する性で生活している人が過去のことなどを告白すること。

クィア(queer)

一風変わった、同性愛の、変態の、という意味の語。近年では同性愛者自身が同性愛を扱った クィア・フィルムが登場、クィアに関する意識改革が生じた。クィア・ムーブメントは、これまでのゲイ/レズビアン・ムーブメントにとどまらず、SM、変態性趣味なども広く含めた運動として広がりを見せている。

クエスチョニング(questioning)

自分の性のあり方(セクシュアリティ)が、自分でもよく分からず、迷っている人や特に決めたくない人のことを言います。

ゲイ(gay)

性的指向が、同性に向かう男性のことを言います。

gayder

ゲイダー。ゲイのレーダー。ゲイが、ゲイを見分ける能力。

さ行

ストレート

主に異性愛者のことを指し、セクシュアル・マイノリティではない人のことを言います。日本では「その気(け)のない人=ノンケ」ともいう。

性同一性障害/GID/Gender Identity Disorder

身体的性別(SEX)と心の性(GENDER)との間に食い違いが生じ、それに対して”障害”を感じている状態のこと。WHO(世界保健機関)の「国際疾病分類(ICD-11)」においては、「性同一性障害」が「精神障害」の分類から除外され、「性の健康に関連する状態」の分類の中の「性別不合」に変更されました(2022年1月発効)。

セックス(SEX)

身体の性別または生物学的な性別。生物学的性の要素には、性染色体、性腺、内性器、外性器などが含まれるが、これら一つ一つが明確に男性型・女性型に二分されるものではなく、性別判定の難しいインターセックスの例などもある。

セクシャルマイノリティー

LGBTQをはじめとする性的少数者のことを言います。

セクシャリティ

性的関心。性的指向。性的自認。何を性行動の対象に選ぶか、性に関連する行動・傾向の総称。性のあり方を構成する主な要素は、①出生時に割当てられた法律上の性別、②性自認、③性的指向、④ジェンダー表現 の4つがあります。

シスジェンダー(cisgender)

自認する性別と、出生時に割り当てられた性別が一致する人のことを言います。トランスジェンダーに対応する概念です。

性的指向

性的な関心が向かう方向のことを言います。性的「嗜好」や「志向」などとは異なります。

性分化疾患

染色体、性腺、もしくは解剖学的に性に関する体の発達が先天的に非定型的である状態。DSDs(Differences of Sex Development)とも表現します。セクシュアル・マイノリティには含まれないという考え方があります。

性別違和(gender dysphoria)

その人により体験または表出されるジェンダーと、出生時に割り当てられた性別との間の不一致に伴う苦痛のことを言います。アメリカ精神医学会の「精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM-5)」において、「性同一性障害」の診断名が「性別違和」に変更されました。

性別不合(gender incongruence)

その人が実感するジェンダーと、出生時に割り当てられた性別との間に、著しい不一致が持続的に生じていることを言います。WHO(世界保健機関)の「国際疾病分類(ICD-11)」において、「性同一性障害」が「精神障害」の分類から除外され、「性の健康に関連する状態」の分類の中の「性別不合」に変更されました(2022年1月発効)。

セクシュアル・フルイディティ(sexual fluidity)

セクシュアリティが流動的であることを言います。性的流動性。

ジェンダー(GENDER)

SEX(身体の性別)と対比した心理的・社会的な性別。社会的に作られた性差。たとえば、男性は大きく強く乱暴で外で働き、女性は、優しく繊細で家庭的であるというような固定観念のこと。 以前は、例えば身体の性別(SEX)が男に生まれれば、必ず男としての性自認(gender identity)を持ち、男らしい性役割(gender role)が自然に身につく、あるいは、そうなることが自然であると思われていた。

SOGI(ソジ)

Sexual Orientation and Gender Identity の頭文字をとったもので、「性的指向」と「性自認」を表しています。性のあり方を表現する際に、すべての人を含む表現として、また「LGBT(Q+)」に代わる言葉としても広がりつつあります。

SOGIE(ソジー)

Sexual Orientation, Gender Identity and Expression の頭文字をとったもので、「性的指向」「性自認」「ジェンダー表現(性別表現)」を表しています。

SOGIESC(ソジエスク)

Sexual Orientation, Gender Identity and Expression, Sexual Characteristics の頭文字をとったもので、「性的指向」「性自認」「ジェンダー(性別)表現」「性的特徴」を表しています。

た行

TG/トランスジェンダー

TRANSGENDERRISM/TRANSGENDERの略。TVとTSの中間で、たとえばFTMTGであれば男として生活したいと望み、形成外科手術までは望まないひと。男性ホルモンや乳房摘出の手術は行うことはあっても性器までは手術までは思わないひとがほとんど。

TV/トランスベスタイト

TRANSVESTITE/TRANSVESTISMの略。「異性装者」・「異性装」のこと。たとえば、FTMTVだと男装をすることでこころが休まり、性別の違和感を解消できる。

TS/トランスセクシャル

TRANSSEXUALISM/TRANSSEXUALの略。GIDの中でも、身体の性と心の性に対する不一致を特に強く感じている人のこと。社会的な性別もさることながら、性器の適合手術も強く望む人。

T’S

トランスセクシュアル・トランスジェンダー・トランスヴェスタイトをまとめてこう呼ぶときがある。

な行

ノンセクシャル

性的指向がはっきりしない、またはない人。

ノンバイナリー(nonbinary)

自身の性自認やジェンダー表現が、「女性」「男性」といった枠組みにあてはまらない人のことを言います。

は行

パス/パッシング/リード

自分の望む性で社会的に通用すること。FTMの方が他人に男性として見られ、女性やFTMと思われないこと。MTFの方なら、男性やMTFと思われないこと。逆に通用しないで見破られることを「リード(リーディング)」という。

フルタイム/パートタイム

生活のすべてにおいて本来の性別として(心の性で)生活している人、またはその状態を「フルタイム」という。これに対して普段は肉体の性に従って生活し、週末やプライベートなどだけ心の性に従って生活していることを「パートタイム」と言う。

ブルーボーイ事件

昭和39年に、ブルーボーイに対して行った性転換手術(睾丸全摘出手術)が、優生保護法(第28条)の「何人も、この法律の規定による場合の外、故なく、生殖を不能にすることを目的として手術又はレントゲン照射を行ってはならない」について違反を問われ、44年(一審)・45年(二審)で有罪判決を受けた事件。不幸な事に、一定の条件を満たせば違法に問えない事を示唆した裁判長の判断よりも、性転換手術は非合法という認識だけが広まってしまった。 公的な性転換手術も行われた現在では、性同一性障害の診断と治療の条件として求められるものは、旧優生保護法(母体保護法)の「故なく」にあたらないと考えられている。

バイセクシュアル(bisexual)

性的指向が、男性・女性両方に向かう人を言います。

パンセクシュアル(pansexual)

男性・女性の性別にこだわらず、性的指向が、様々な性のあり方の人に対して向かう人を言います。

ビアン

レズビアンのこと。レズビアンを省略するときは、主にこの表現を使います。差別的ニュアンスはありません。

ヘテロセクシュアル(heterosexual)

異性愛者のこと。

ホモフォビア(homophobia)

同性愛嫌悪のことを言います。

ポリアモリー(polyamory)

合意の上で、複数の人と関係を築く恋愛のことを言います。

ホルモン療法(hormone therapy)

障害を感じている状態(または心の状態)を改善するために、ホルモンを投与する療法。
※男性ホルモン、女性ホルモンなどにも様々な種類があり、ホルモンの分類の仕方により変わります。

ホモフォビア

同性同士であると思われる者たちの間の、親密なもしくは性的な、関係や行為に対する嫌悪観や攻撃、恐怖観、無関心を装った無視。および同性愛に対する嫌悪観や攻撃、恐怖観、無関心を装った無視。

ま行

や行

ら行

リアルライフテスト(RLT)

そこで近年の正規医療においては、手術の前に1~2年移行したい先の性できちんと生活していることが条件とされており、これをリアルライフテストという。なおリアルライフテストにその性でパスしていることは必要ない。

レズビアン(lesbian)

性的指向が同性に向かう女性のことを言います。短縮する場合は、「ビアン」と表現するのが適切です。

わ行

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