子宮卵巣摘出手術後の生活で気を付けなければならない注意点や起こり得る症状

子宮卵巣摘出手術後の生活について

子宮卵巣摘出手術後の家事

退院後数日後から、軽い労働作業のものから始めてください。簡単な炊事、洗濯程度から始めて、様子を見ながら掃除などを行うようにしてください。入院中、家族に不自由をかけたという思いもあり、周囲への遠慮、責任感から、つい無理や我慢をしがちになると思います。

しかし、退院後すぐは、入院前と同じ体力ではありません。入院中は治療中心の生活で、活動量が限られ、筋力や体の調節の働きが低下しています。また、治療などによって、体力の予備力も少なくなっています。手術の創(きず)のある部位を動かすと、まだ痛みがあると思います。

子宮卵巣摘出手術後の仕事

事務等の軽い労働作業なら、術後3〜4週間後から始めてください。重たいものを持つ、立ちっぱなし、歩き続ける等の比較的体力を必要とする仕事は術後1カ月半〜2カ月後から。ただし体調をよく見た上で判断してください。また、通勤に時間がかかる場合はそれも「体力を要するもの」と考えておくこと。

子宮卵巣摘出後の食事

手術後1日は絶飲絶食となります。後に消化に良いものを少しずつ摂取していきます。刺激物や暴飲暴食は控えてください。お酒は必ず1カ月後から適量で飲み始めること。

子宮卵巣摘出手術後の旅行

術後1カ月〜2カ月以降に楽しんでください。旅行は必ず歩行が必要となります。適度な歩行の度合いを超える動きは控えてください。

子宮卵巣摘出後の車の運転

術後1カ月以上経ってから運転してください。ただし、最初は近所の買い物程度から。1時間以上の遠距離運転は、なるべく近距離の運転が慣れてから開始してください。

子宮卵巣摘出手術後の入浴

通常は術後1カ月以上経過してから。退院後初めての診察を受けて、異常がない場合にはその後からでも良い。それまではシャワーで我慢してください。

子宮卵巣摘出手術後の性生活

通常は術後1カ月異常経過してから。ただし、膣断端の縫合部分の九州いとが完全に溶けるまでにはおおよそ2カ月近くを要するため、それまでの間は性交後に出血を起こす可能性があるので注意してください。膣を使わなければ辛うじて大丈夫そうです。

子宮卵巣摘出手術後の運動

ストレッチ程度にしても、術後2カ月異常を経過してから。本格的なスポーツは、できれば3カ月経ってからが好ましい。生活に必要な適度な歩行は行っても大丈夫です。

子宮卵巣摘出手術後に起こり得る症状

下痢になる

手術後に手術した部位に細菌が入って増殖し感染症を引き起こす場合があります。予防のために抗生物質が投与されます。その抗生物質が身体に合わない時に下痢が起こります。下痢になった場合は抗生物質の種類を変えることで症状が緩和されます。

出血する

あまりに動き過ぎると膣の奥の縫合部分から出血する場合があります。1〜2カ月はできるだけ安静にしてください。

腸閉塞

腸閉塞とはさまざまな原因で腸管の内容物がつまり、肛門側に移動できなくなった状態のことをいいます。 症状としてはおなかの痛みや吐き気、おなかが張ってガスや便が出なくなるなどの症状があります。胃腸が弱い人は手術後は繊維の多い食べ物は要注意です。おかゆや消化の良いものを食べましょう。

▼胃腸の調子が悪い時に適した食品・料理例


東京都病院経営本部

膀胱炎

膀胱炎とは膀胱の中で細菌が繁殖し膀胱の粘膜に炎症を起こす病気で、圧倒的に女性の身体に多い病気です。手術で免疫が下がるため始めて尿道にカテーテルを入れたり、元々菌を持っていたりすると膀胱炎になることがあります。膀胱炎になったらおしっこを我慢せずトイレにこまめに行き、常温の水を1日1ℓを目安に飲み代謝をよくしてください。

※排尿障害、癒着、腸閉塞など術後に起こり得るリスクは誰にでもありますが、ほとんどの確率で症状が出ることはありませんが、体質や個人差により異なります。可能性としてあり得るということは事前に理解しておいてください。

子宮卵巣摘出手術後の予想外の事故について

退院後適度な歩行は必要ですが、必要以上の歩行、重たいものを持ったり、物や人にぶつかる(人の多い所へ行く)等をすると、内出血などを起こす可能性がありますので、無理な行動は控えてください。

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